盆提灯
お盆が近づき、わが家でも盆提灯を用意しました。
組立は決して難しいものではないのですが、しばらく触っていないと忘れるものです。
ああでもない、こうでもない、どうじゃったかいのうと、あくせくしながら組み立てました。
これも、母がずっと続けてきた仕事でした。それを引き継ぎ、自分でやってみて気づいたことがあります。
盆提灯の組み立てに限った話ではないのですが、こういった他愛のない作業の一つひとつが、家をつなぐ営みなのだということです。そして、わが家のご先祖様たちも同じ時期に同じようなことを繰り返してきたんだと思うと、自分もその歴史の末端につながったような気分になってきます。
地域に根を張るとよく言いますが、ひょっとしたらわが家の歴史とつながってしまった状態のことを指すのかもしれません。笠戸島がいい所とかそういう話ではありません。良くも悪くもつながってしまって、もはやよそへは移れない。そんな状態です。
自分は、そんなことを思いながら盆提灯を組み立てました。
他家からうちに嫁いできた母から見たら、どうだったのでしょうか? 思いを巡らせずにいられません。
もし、ご先祖様の魂がお盆に帰ってくるのなら、そのあたりをじっくり聞いてみたいものです。
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